はじめに
2021年度の中学受験における、東京の男女御三家の出願が締め切られ、志願者数、志願倍率が確定しました。
そして、いよいよ本格的な「受験ラッシュ!」に突入します!
そこで、今回は、東京の男女御三家の2021年度入試の出願状況について、僕なりの見解を色々と述べたいと思います。
※いつものように、今年(2021年度)用にリライトしています!
中学受験における御三家などの志願倍率を比較してみました!
まずは、東京の男女御三家の2021年度の出願状況は、ざっとこんな感じです。
[男子御三家]
学校名
募集人数
志願者数
志願倍率
開成
300
1,243
4.14
麻布
300
881
2.94
武蔵
160
584
3.65
[女子御三家]
学校名
募集人数
志願者数
志願倍率
桜蔭
235
581
2.47
女子学院
240
723
3.01
雙葉
100
385
3.85
あくまでも志願倍率であり、実質倍率ではないため何とも言えませんが、現時点では、志願者全員が受験し、合格者数も募集人数と同じという前提で考えておきましょう!(実際、そのようなことはありませんが...)
それでは、各学校の出願状況については、次から詳しく見てみましょう!
男子御三家(東京)の志願倍率を比較してみました!
まず初めに、男子御三家(東京)の志願倍率を比較してみます。
開成中学校
以下、「開成中学校」の直近7年間の志願倍率です。
年度
募集人数
志願者数
志願倍率
2021
300
1,243
4.14
2020
300
1,266
4.22
2019
300
1,231
4.10
2018
300
1,234
4.11
2017
300
1,195
3.98
2016
300
1,211
4.04
2015
300
1,222
4.07
2021年度の開成の志願者数は、昨年より23名減っています。
ただし、数値からも分かるように、超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少している中で、1,243名の志願者数となっており、大きな変動ではなく、例年並みの志願者数、志願倍率といったところです。
また、もともと開成は人気があるということもあり、男女御三家の中では志願倍率が一番高くなっており、依然として開成人気は健在です。(さすが開成!といったところです。)
[ご参考]
・「開成中学校」の倍率、受験率をまとめてみました!
麻布中学校
以下、「麻布中学校」の直近7年間の志願倍率です。
年度
募集人数
志願者数
志願倍率
2021
300
881
2.94
2020
300
1,016
3.39
2019
300
1,037
3.46
2018
300
933
3.11
2017
300
967
3.22
2016
300
908
3.03
2015
300
916
3.05
2021年度の麻布の志願者数は、昨年より135名減っています。
2020年度までの麻布の志願者数は、2014年度までは800名台、2015年度から900名台、2019年度から1,000名台になっていましたが、2021年度については、上記の数値からもわかるように、直近7年間の中では一番少ない志願者数、志願倍率となっています。
2021年度入試については、新型コロナウイルスの影響なのかはわかりませんが、超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少しているとはいうものの、麻布については、正直、少なくとも900名ちょっとには達すると思っていましたが、予想に反して881名となっています。
※マジで予想外でした。
いずれにせよ、今年の麻布は穴場といったところです。
[ご参考]
・「麻布中学校」の倍率、受験率をまとめてみました!
武蔵中学校
以下、「武蔵中学校」の直近7年間の志願倍率です。
年度
募集人数
志願者数
志願倍率
2021
160
584
3.65
2020
160
601
3.76
2019
160
579
3.62
2018
160
548
3.43
2017
160
592
3.70
2016
160
608
3.80
2015
160
531
3.32
2021年度の武蔵の志願者数は、昨年より17名減っています。
武蔵は、もともと募集人数が、他の御三家より少ないということもあり、敬遠されがちということもありますが、2021年度は、他の超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少している中では、大きな変動ではなく、例年並みの志願者数、志願倍率といったところです。
[ご参考]
・「武蔵中学校」の倍率、受験率をまとめてみました!
その他(男子校)
男子御三家以外の出願状況として、僕が一番気になったのは、他の超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少している中で、志願者数を伸ばしている新御三家である「駒場東邦中学校」です。
駒東は、「鉄緑会」の指定校にもなっており、最近では東大の現役合格率も20%を超えるなどの実績もある中で、これまでは、あまり目立っていませんでしたが、2021年度は唯一の人気校と言っても過言ではないです。
[ご参考]
・御三家だけじゃない!東大を狙うならこの学校がおすすめ!
その他、気になった点は、2020年度までは算数1科目入試への出願が増加傾向にあった中で、2021年度は、算数1科目入試への出願が減少、または、停滞しているという点です。
そういう意味では、全体的に午後入試への出願が減少、または、停滞しているというようにも見えます。
これは、やはり、新型コロナウイルスの影響により、コロナ禍での受験を控えようという結果によるもではないかと考えています。
女子御三家(東京)の志願倍率に比較してみました!
次に、女子御三家(東京)の志願倍率を比較してみます。
桜蔭中学校
以下、「桜蔭中学校」の直近7年間の志願倍率です。
年度
募集人数
志願者数
志願倍率
2021
235
581
2.47
2020
235
555
2.36
2019
235
529
2.25
2018
235
533
2.27
2017
235
516
2.20
2016
235
538
2.29
2015
235
655
2.79
2021年度の桜蔭の志願者数は、昨年と同様に26名増えています。
また、数値からもわかるように、直近7年間の中では、サンデーショックの2015年度を除くと、2021年度が一番多い志願者数、志願倍率となっています。
後ほども述べますが、超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少している中で、桜蔭は女子御三家の中で唯一、志願者数増となっています。
この背景には、新型コロナウイルスの影響により、2021年度はインターネット出願になったこと、保護者面接が無くなったこと、2020年度の東大合格者数の大幅な伸びなど様々な要因があると考えています。
ただし、ここ数年の桜蔭の志願者数、志願倍率は、見事なまでにとても安定(約2.2倍~2.5倍)しているので、大体こんな感じだと思います。
[ご参考]
・「桜蔭中学校」の倍率、受験率をまとめてみました!
女子学院中学校
以下、「女子学院中学校」の直近7年間の志願倍率です。
年度
募集人数
志願者数
志願倍率
2021
240
723
3.01
2020
240
798
3.33
2019
240
794
3.31
2018
240
760
3.17
2017
240
676
2.82
2016
240
695
2.90
2015
240
971
4.05
2021年度の女子学院の志願者数は、昨年より75名減っています。
ただし、減っているとはいうものの、2018年度以降、男女御三家の中でもダントツに志願者数が増えており、超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少している中で、2021年度も700名超えとなっており、女子学院人気も健在であると考えています。
[ご参考]
・「女子学院中学校」の倍率、受験率をまとめてみました!
雙葉中学校
以下、「雙葉中学校」の直近7年間の志願倍率です。
年度
募集人数
志願者数
志願倍率
2021
100
385
3.85
2020
100
419
4.19
2019
100
375
3.75
2018
100
307
3.07
2017
100
366
3.66
2016
100
356
3.56
2015
100
519
5.19
2021年度の雙葉の志願者数は、昨年より34名減っています。
ただし、減っているとはいうものの、直近7年間では、サンデーショックの2015年度、最近では一番志願者数が多かった2020年度を除くと、例年並みの志願者数となっており、超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少している中では、多い方であると考えています。
また、女子御三家の志願倍率では、今年も雙葉が一番高い倍率(一番人気!)となっています。
[ご参考]
・「雙葉中学校」の倍率、受験率をまとめてみました!
その他(女子校)
女子御三家以外の出願状況として、僕が一番気になったのは、超難関校、難関校の志願者数が前年比で減少している中で、志願者数を伸ばしている新御三家である「鴎友学園女子中学校」です。
鴎友の志願倍率は、これまでは、2倍台でしたが、2021年度は3倍超えの人気となっています。
その他、気になった点は、まだ出願を締め切っていない学校も多くありますが、男子校と同様に、全体的に午後入試への出願が減少、または、停滞しているというように見えます。
これは、やはり、新型コロナウイルスの影響により、コロナ禍での受験を控えようという結果によるもではないかと考えています。
あとは、現時点では、まだ出願を締め切ってはいませんが、2回入試から3回入試に変更になる吉祥女子、豊島岡の人気も今年も依然として健在であると予想しています。
どうでもいい話ですが、うちの息子が受験のときに参加した合同学校説明会で、なぜか手渡されて受け取ってしまった豊島岡の学校パンフレットを今でも大事にとってある僕です。
ということで、僕は豊島岡が大好きです!
出願に関する総評
2021年度の男女御三家への出願については、桜蔭を除いては、昨年とは大きく違い、全体的には出願者数減となっています。
男女御三家以外の中学校では、まだ、出願を締め切っていない学校もありますが、2021年度の中学受験における出願状況を全体的に見てみると、これまでとは違い、僕の感覚では「安全校志向」ということもありますが、新型コロナウイルスの影響により、コロナ禍での受験を極力控えようという傾向が強いのではないかと考えています。(あくまでも個人の感想です...)
まっ、あくまでも出願なので、実際の受験者数、実質倍率がどうなるかは2月1日から、また様子を見ていきたいと思います。
最後に
今回、東京の男女御三家の2021年度入試の出願状況について、僕なりの見解を色々と述べましたが、まだ、出願を締め切っていない学校もあります。
いずれにせよ、
いよいよ本格的な「受験ラッシュ!」に突入します!
体調に気をつけて、最後の追い込み頑張ってください!