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中学受験におけるサンデーショックとは?(具体例と影響を解説)
※本ページにはプロモーションが含まれていますはじめに
中学受験において、「サンデーショック」
という言葉がありますが、皆さんは意味をご存知でしょうか?
特に、
女子校の中学受験においては、よく耳にする言葉です。
そこで、
今回は、中学受験におけるサンデーショックについて、具体例を交えながら影響などについて説明します。
ちなみに、
2026年に中学受験を控えた方は必見です。
[目次]
サンデーショックとは?
サンデーショックの具体例
サンデーショックによる影響は?
・女子校への影響
・男子校への影響
・共学校への影響
次回のサンデーショックはいつ?
プチサンデーショック(ご参考)
余談
最後に
サンデーショックとは?
サンデーショックの具体例
サンデーショックによる影響は?
・女子校への影響
・男子校への影響
・共学校への影響
次回のサンデーショックはいつ?
プチサンデーショック(ご参考)
余談
最後に
サンデーショックとは?
まずは、サンデーショックについて説明します。
中学受験におけるサンデーショックとは、
▽サンデーショックとは?
キリスト教では日曜礼拝が重んじられているため、プロテスタント系の学校の入試日が日曜日(サンデー)の場合、例年の入試日を変更することがあり、併願パターンが例年と変わり、中学受験に色んな影響(ショック)があること
を意味します。
また、
プロテスタント系の学校の入試日が日曜日になるのは、特定の年だけではありませんが、
特に、
中学入試を実施する学校、受験者数が多い
「2月1日が日曜日の場合」
このサンデーショックにより、
2月1日から開始される
「東京、神奈川の中学受験に大きな影響」
があります。
そして、
プロテスタント系の学校は、基本的には女子校が多いため、
サンデーショックにより
特に、
「女子校の中学受験に及ぼす影響が大きい」
です。
ちなみに、
基本的に2月1日入試日が日曜日の場合にサンデーショックと言いますが、
2月1日以外の入試日が日曜日になる場合は、
「プチサンデーショック」
と言われています。
サンデーショックの具体例
次に、サンデーショックの具体例を説明します。
サンデーショックの具体的な例として、
女子御三家である
▽女子御三家
を例に説明します。
[ご参考]
女子御三家の桜蔭、女子学院、雙葉は、
例年、2月1日が入試日ですが、
「女子学院」
は、プロテスタント系の学校ということもあり、2月1日が日曜日の場合、
過去の事例では、
「入試日を2月1日から2月2日に変更」
しています。
どういうことかというと、
サンデーショックの年、すなわち、2月1日が日曜日の年は、
例年は受験できない
「女子御三家を2校受験することができる」
ようになります。
つまり、
▽例年
①桜蔭(2月1日)
②女子学院(2月1日)
③雙葉(2月1日)
②女子学院(2月1日)
③雙葉(2月1日)
のいずれかしか受験できませんが、
▽サンデーショックの年
①桜蔭(2月1日)+ ②女子学院(2月2日)
③雙葉(2月1日)+ ②女子学院(2月2日)
③雙葉(2月1日)+ ②女子学院(2月2日)
という受験が可能になります。
そのため、
女子御三家を目指している方にとっては、サンデーショックの年は、女子御三家を受験するチャンスが増えます。
サンデーショックによる影響は?
次に、サンデーショックによる他校への影響について説明します。
女子校への影響
まずは、女子校への影響についてです。
やはり、
サンデーショックは、基本的にプロテスタント系の学校が多い
「女子校に一番影響」
があります。
例えば、
先ほどの女子御三家でいうと、女子学院が入試日を2月1日から2月2日に1日ずらしただけで、合格発表や入学手続きの日もずれることになり、
2月2日以降の色んな女子中学校の入試に影響が波及していきます。
特に、
例年とは違い、サンデーショックの年は、女子御三家はもちろんですが、
女子御三家だけではなく、女子御三家以外の学校に対しても、受験する側、入試を実施する学校側の両方に影響が出てきます。
実際のデータを見てみると、
前回の2015年サンデーショックのときは、
2月1日入試日である桜蔭、雙葉の志願者数、受験者数が多くなっており、実質倍率も例年よりも高くなっています。
▽桜蔭中学校
年度
受験者数
合格者数
実質倍率
2022
534名
282名
1.9倍
2021
561名
283名
2.0倍
2020
532名
283名
1.9倍
2019
510名
281名
1.8倍
2018
521名
280名
1.9倍
2017
501名
269名
1.9倍
2016
523名
266名
2.0倍
2015
629名
271名
2.3倍
▽雙葉中学校
年度
受験者数
合格者数
実質倍率
2022
346名
121名
2.9倍
2021
357名
115名
3.1倍
2020
391名
118名
3.3倍
2019
339名
127名
2.7倍
2018
299名
120名
2.5倍
2017
352名
119名
3.0倍
2016
345名
116名
3.0倍
2015
501名
147名
3.4倍
そして、
サンデーショックにより入試日を変更した女子学院も、もちろん、受験者数が例年よりも多くなっています。
▽女子学院中学校
年度
受験者数
合格者数
実質倍率
2022
709名
276名
2.6倍
2021
664名
274名
2.4倍
2020
746名
274名
2.7倍
2019
743名
281名
2.6倍
2018
717名
275名
2.6倍
2017
652名
278名
2.3倍
2016
673名
270名
2.5倍
2015
873名
340名
2.6倍
逆に、
女子御三家の併願校として人気がある豊島岡女子学園中学校の第1回入試(2月2日)は、
例年であれば1,000名前後の受験者数ですが、
サンデーショックにより受験者数が例年より減るなどの影響が出ています。
▽豊島岡女子学園中学校(第1回)
年度
受験者数
合格者数
実質倍率
2022
999名
414名
2.4倍
2021
1,006名
410名
2.5倍
2020
986名
402名
2.5倍
2019
1,000名
393名
2.5倍
2018
1,018名
396名
2.6倍
2017
999名
397名
2.5倍
2016
1,009名
403名
2.5倍
2015
730名
243名
3.0倍
これは、明らかに、本来は豊島岡を受験する受験生が、女子学院を受験したことに起因していると思われます。
ということで、
女子御三家だけに限ったことではありませんが、
サンデーショックの年に中学受験する方は、例年の併願パターンとは違う併願パターンで受験するような考慮が必要になり、
念密に受験する学校の併願作戦を立てる必要が出てきます。
今回、女子御三家と豊島岡を中心にサンデーショックの影響を述べていますが、
もちろん、
他の学校にも影響が出てきます。
男子校への影響
次に、男子校への影響についてです。
男子校については、プロテスタント系の男子校が少ない(ほとんどない)ということもあり、
「男子校への影響はほとんどない」
と考えています。
共学校への影響
最後に、共学校への影響についてです。
サンデーショックは、プロテスタント系の学校が少ない男子校にはさほど影響はありませんが、
「共学校への影響は少なからずともある」
と考えています。
例えば、
サンデーショックの年に、女子御三家を2つ受験する受験生は、どうしても、早い段階で、実際に入学する可能性がある併願校の合格を確保したいと考えるのは当たり前のことです。
そのため、
1月入試の渋幕などの女子の人気が高まり、共学校である渋幕などのレベルが上がるということが起きる可能性が高くなります。
そのため、
結果的に渋幕を第一志望校にしている男子にも影響が出てくるという可能性は高くなります。
次回のサンデーショックはいつ?
先でも説明しているとおり、サンデーショックは、入試日が日曜日の年、そして、首都圏で一番入試が多い2月1日が日曜日の場合に、大きな影響が出てきますが、
2月1日が日曜日になる年、つまり、サンデーショックの年は、
2000年以降では、
▽サンデーショック
・2004年
・2009年
・2015年 ← 前回
・2026年 ← 次回
・2032年
・2037年
・2043年
・
・
・2009年
・2015年 ← 前回
・2026年 ← 次回
・2032年
・2037年
・2043年
・
・
となり、
最近では、2015年がサンデーショックの年で、先でも述べているとおり、それなりに影響が出ています。
ちなみに、
前回(2015年)から少し間が空きますが、
「次回のサンデーショックは2026年」
です。
そのため、
2025年くらいに、このブログや記事を見ている方が対象ですかね?
プチサンデーショック(ご参考)
先で、プチサンデーショックについて軽く説明していますが、
ご参考までに、
プチサンデーショックの例についてもご紹介しておきます。
先でも述べているとおり、
基本的に、2月1日の入試日が日曜日になる年をサンデーショックと言いますが、
2月1日以外の入試日が日曜日になる場合は、
「プチサンデーショック」
と言われています。
そして、
最近のプチサンデーショックの例としては、
2020年度入試において、
例えば、
共学校である青山学院中等部は、例年2月2日が入試日ですが、
2020年2月2日は日曜日だったため、2月3日に入試日が変更になっており、
大学付属の学校を受験する併願パターンなどに多少なりとも影響が出ています。
ちなみに、
次回、2月2日が日曜日になる直近の年は、2025年です。
余談
今回、サンデーショックについて、色々と説明していますが、僕は、中学受験に興味を持つまでは知りませんでした...
特に、うちの場合は、男子ということもありサンデーショックという言葉にはあまり縁がありませんでした...
ただ、
2月1日が日曜日という外的要因によって中学受験にも影響があるとは、正直、想像もしていませんでしたし、中学受験って奥が深いと感じる今日この頃です。
最後に
今回、中学受験におけるサンデーショックについて色々と説明したとおり、次回のサンデーショックはまだ先ですが、
このブログが続いている場合は、また、そのときに、サンデーショックの実態や影響を調査したいと思います。